【地域によって見え方が変わる?】外壁塗装の色の選び方

外壁塗装では塗料の色も検討しなければいけませんが、デザイナーなどの色彩に精通した人でなければ、選ぶのが難しいですよね。洋服などであれば、「パーソナルカラー」という肌の色系統を分類づけた指標が浸透し、より自分に合った色を選べるようになりましたが、建物に関してはそのようなものがありません。そのため、施主自身のさじ加減で家のカラーイメージが左右されると言えるでしょう。工事中違和感があっても途中で変えることができないので、初めての方であれば、余計に不安に感じてしまいます。

そうはいっても、多くの人が選んでいる人気の色を選べば問題ない、と思ったかもしれません。
幸い、外壁塗装後の建物の画像は調べれば多くあり、なかには「この色がいいな」と印象のいいものを発見し、我が家にも取り入れようとお考えかもしれません。
しかし、それが意外な落とし穴になることも。
実は世間的には浮きにくくて無難な色が、住んでいる地域によっては見た目があまり良くないことがあります。
できれば後悔しないよう色を選びたいですよね。

今回は数ある色の選び方のなかから、地域別の外壁塗装の色の選び方について、ご紹介したいと思います。
ぜひ、参考にしてみてください。

人間が目で捉えられる範囲の光の色は紫・藍・青・緑・黄・オレンジ・赤ですが、太陽光が大気中に入ると空気分子によって光の色が散乱します。

緯度の低い赤道付近だと、太陽光が大気の層をほぼ真上から通過するのに対し、緯度が高い場所は太陽光が斜めに通過するので、光の通る大気の層が赤道付近よりも分厚くなることに。そうなると、波長の短い青色が多く散乱するため光に青さを感じ、反対に赤道付近は光の散乱が少ないため、赤みを強く感じます。

外国の話かと思ったかもしれませんが、実は日本も例外ではありません。
日本の国土は縦に長いため、北と南では太陽光による色の見え方が異なります。
沖縄で撮影した写真と北海道で撮影した写真とでは、レタッチの有無を問わず色彩に差が出るので、旅行雑誌の趣もまったく違う印象を受けたことはないでしょうか。
これを踏まえると、全国的に人気のある塗料の色を選んだとしても、サンプルの写真と同じ見た目になるとは限らない、ということになります。

加えて、日本海側と太平洋側とでは日照時間が違うので、晴天の少ない日本海側は素材感や質感を生かせる「濁色」、晴天の多い太平洋側は色のきれいさを表せる「清色」が、周りの雰囲気に溶け込める色となる傾向があるでしょう。

色の解説が続きますが、もう少々お付き合いいただけますと幸いです。

先に触れましたが、色の分類には清色(せいしょく)・濁色(だくしょく)というものがあります。
清色は、各色相において一番彩度の高い色である純色と、この純色に白もしくは黒を加えた色です。
画像で見ると、このような感じですね。

濁色はこれらの純色にグレーを加えた色で、下の画像にはありませんがグレーも含まれます。

濁色は一見地味にも見えますが、落ち着いているため高級感を演出しやすく、清色は清潔感やフレッシュさを感じられます。
色の組合わせでは「清・濁」で混ぜると濁色側が汚れて見えてしまうなどの弊害があるので、「清・清」「濁・濁」と同じ仲間同士で合わせるのがいいでしょう。

「清・清」「濁・濁」の法則を知っておくと、候補となる色の合わせ方が楽になるので、どちらも色を決める際の基礎として覚えておくといいかもしれません。

佐藤 邦夫著『日本列島・好まれる色 嫌われる色―カラー・ダイアレクトとテースト・バラエティー』(1999年 青娥書房)によると、日本アルプスを中心に分けた南北と日本海側・太平洋側によって、きれいに見える・好まれる色のタイプが大きく4つに分かれるようです。
ご自身の住んでいる地域はどの色と相性がいいのか、ぜひチェックしてみてください。
また、人気のあるベージュ・白・黒・ブラウン・グレーを例にあげて、それぞれの場所ごとに当てはめてみました。

・北部太平洋側

寒色系清色と相性がいいです。
白・黒や冷たさのあるはっきりした色が、周りと溶け込めるかもしれません。
ツートンカラーとしてベースを寒色系、ポイントとして窓枠や軒を白にするなど、清色同士の組合わせがきれいに見えます。

・北部日本海側

寒色系濁色と相性がいいでしょう。
グレーなどは色の範囲が広いですが、青の混じったグレーのほうがうまく馴染むかもしれません。
ベージュやブラウンなども、黄色みよりも青みのあるものを選ぶといいでしょう。北部太平洋側よりやわらかい色がきれいに見えます。

・南部太平洋側

暖色系清色がきれいに見えます。
ブラウンはサンプルと実際の色がかけ離れていることがままあり、失敗が多いとされていますが、この地域は明るめで彩度があれば問題ないでしょう。
日照時間が長いので色あせが起きやすいですが、明るい色にすれば目立ちにくいです。

・南部日本海側

暖色系濁色がいいでしょう。
いわゆるアースカラーとの相性がよく、白・黒でも温かみのあるほうを選ぶといいでしょう。
モノトーンで統一するよりも、ある程度色が入っていたほうがいいかもしれません。

外壁塗装の色のなかでも、「これにしたい」と希望する色があるかと思いますが、勢いで決めてしまうと後悔することがあるので、慎重になりましょう。事前に調べておく必要がある注意点がいくつかあります。

・景観ガイドライン
自治体によっては、外壁の色に対してルールを設けていることがあります。
景観保護に厳格な街として有名なのは京都市です。
ローソンなどのなじみ深いコンビニエンスストアでも、トレードマークの水色とピンク色は景観を損なうとして、茶色と白がメインのデザインになっています。東京の秋葉原や新宿の駅前はカラフルな看板が掲げられていて、そのカオスさに心惹かれる外国人観光客もいますが、統一のなさから醜悪さを印象に与えることも。
京都市は世界的にも有名なので、観光資源を守るために打ち出していることがよくわかる例です。
この景観ガイドラインが、自身の住んでいる街にもあるかどうか、事前に調べてみるといいでしょう。あれば、景観に調和する色を選ぶよう心掛けてください。
なお、ガイドラインや建築協定から逸脱した色だと、塗り直しに応じなければならないこともあるようです。費用も時間もかさんでしまうので、できる限り避けましょう。

・周りの家と馴染む色にする
2008年に某有名人が新居を建てた際、外壁がその人のトレードマークである赤と白のストライプ柄の仕上がりになったそうです。
しかし、近隣住民より景観利益および平穏生活権を侵害するものとして、外壁の撤去と損害賠償を請求される事態にまで発展してしまいました。
裁判は有名人側の勝訴に終わりましたが、場合によっては景観利益および私生活の平穏権を侵害する可能性があると示されることに。
好んで派手な色合いにする方は少ないかと思いますが、あまりにも目立つ色にしてしまうと近隣住民との争いに発展する原因になってしまうので、できるだけ目立たない色にするのが安心でしょう。

・シミュレーションは参考程度に

外壁に色を塗ったらどのような外観になるのか、というシミュレーションができるソフト・サイトがあります。
検索すれば、塗料メーカーが運用しているサイト・サービスが出てくるので、イメージを膨らませるのに役立ちます。
全体を塗った時のイメージ図として、担当者が打合わせの際に持ってくるかもしれません。
しかし、このシミュレーション画像は実際に塗った姿と大きく異なることがあるのです。

一つは面積効果とよばれるもの現象の影響を受けるため。
色を塗った面積が大きいと、より鮮やかに明るく見える現象です。
コンピューターの出力した色と、肉眼で見る色では違いが出てしまうため、イメージ通りにいくことは少ないとされています。

もう一つは出力する印刷形式と端末によって色味が変わるということ。
コンピューターやタブレットのバージョン、印刷する際のコピー機、印刷形式のCMYK・RGBの設定によって、正しい色味になるかどうかは難しい部分があります。
シミュレーションという名目である以上、そのままの見た目になることはほとんどないので、使う前は十分にこれを踏まえて確認・参考程度に留めておくことをオススメします。

・サンプルは大き目のものを取り寄せる
実際に塗料を塗った「塗り板」という見本があります。
こちらはA4サイズもあるほど大きな見本で、カタログにある小さいサンプルよりも、家に塗ったらどのような感じになるかをつかみやすいです。
室内で見るだけでなく、夕方や雨の日に外に出て見てみると環境の変化による見え方の違いも分かるので、「思ったより濃いな」とか「外だと明るいな」と別の視点を持つことができるでしょう。
候補が2つ以上あるときも比較しやすいので、組合わせや配色を検討する際もメリットがあります。
業者に製作を頼むと、1週間ほどかかることが多いため、計画の段階では早めにお願いするといいでしょう。

外壁塗装の色の選び方はさまざまなものがありますが、地域別に色の見え方や好みに違いが見られることから、調べたら上位に出てくる人気の色をそのまま取り入れるのは早計です。
また、建築様式や立地によっては、考慮したほうがいい色もあるので(コケや藻の生えやすい場所で白を選ぶと汚れが目立ってしまう)、さまざまな観点から色選びについて情報を集めるといいでしょう。
外壁塗装は大きなリフォームです。
大切なお家なので、考える時間を多めにとって決めることをオススメします。

塗替家は静岡県浜松市・磐田市を中心に静岡県西部にて、各種塗装工事を承っております。
塗装工事以外にサイディングの張替えも行えますので、老朽化したお家の外壁にも対応。
「どの色にすればいいか分からない」という方も代表が住まいに合った色をご提案しますので、ご満足できる仕上がりになるでしょう。
工事をご検討でしたらお気軽にご相談ください。

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